【法務】契約書|曖昧な表現はされていませんか?
契約書を作成する大きな目的は「後々の紛争を予防するため」です。また、いざ紛争に発展した場合の解決の指針とするためのものでもあります。なので曖昧な表現はかえって紛争の火種となってしまう可能性があるため注意が必要です。
複数の解釈が可能な表現
「優遇措置を講じる」といった表現の仕方をしてしまうと、具体的に何をするのかが不明確です。金銭をお支払いするのか、金銭以外の何かを差し出すのか、それとも支払う代金を減額するのか等、解釈が複数できる表現は注意が必要です。「売買金額の10%を減額する」や「金1万円を支払う」等、具体的に何をするのかを明確にする表現であるかをチェックするようにしましょう。
曖昧な日常用語
「ニーズ」「イメージ」「IT」「ブランド」「営業」「運営」等々、普段の日常会話で使うような用語でもありますが、契約書の中に無造作に使用されているのをよく目にします。これら例に挙げた用語についても、当事者間で解釈が分かれてしまう可能性が大いにあります。例えば「ニーズ」の用語ひとつにしても、自分が思っていた「ニーズ」と、相手が思っている「ニーズ」が違うことは当然あり得ますよね。
実際に契約書を見てみると、残念ながらこういった複数の解釈が可能になる表現をされているものをよくあります。後々の紛争を予防するためにも、曖昧な用語は可能な限り使用しないように心がけましょう。「これは曖昧な表現かもしれない」と思ったときは別の言葉に置き換えるように努力するか、専門家に顧問として入ってもらい見てもらう等することをお勧めします。